住宅購入を検討している方にとって、住宅ローンの事前審査は重要なステップです。
しかし「思っていたより時間がかかってるけど大丈夫?」と不安になったことはありませんか?
一般的には3日から1週間程度とされる事前審査ですが、時には想定より長引くケースもあります。
この記事では、住宅ローンの事前審査期間が長引く具体的な理由と、その場合の適切な対処法について詳しく解説します。

編集部
審査が長引いても必ずしも悪いサインではないことも含めて、安心して住宅購入を進められるよう情報をお伝えしていきます。
目次
住宅ローンの事前審査とは?基本的な流れと期間の目安

住宅ローンの事前審査は、本格的な住宅ローン申し込み前に行う予備審査のことです。
「仮審査」とも呼ばれ、借入可能額の目安を知るために実施されます。

編集部
まずは事前審査の基本的な仕組みと、一般的にどの程度の期間がかかるのかを確認していきましょう。
事前審査の基本的な流れ
住宅ローンの事前審査は、正式な住宅ローン申し込み前に行う予備的な審査です。
物件探しと並行して行うことが多く、「この人にいくらまで貸せるか」の目安を金融機関が判断するプロセスになります。

編集部
事前審査では主に以下の項目がチェックされます。
- 年収や勤続年数などの基本的な属性情報
- 自動車ローンやクレジットカードのキャッシングなど他の借入状況
- 信用情報機関への照会
まず年収や勤続年数などの基本的な属性情報です。
安定した収入があるかどうかは最も重要な判断材料の一つです。
次に他の借入状況として、自動車ローンやクレジットカードのキャッシング、カードローンなどの既存債務も確認されます。
そして信用情報機関への照会も行われます。
過去の支払い履歴に延滞や債務整理の記録がないかをチェックするのです。

編集部
これらの情報を総合的に判断して、借入可能額の目安が提示されます。
事前審査期間の一般的な目安
一般的な事前審査期間は即日から1週間程度とされています。
特にオンライン申し込みの場合、ある程度機械的に判定されるため、即日から3日程度で結果が出ることが多いようです。
店舗での申し込みや、より詳細な審査が必要な場合は1週間程度かかることもあります。
ただし、これはあくまで目安であり、申込者の状況や金融機関の混雑具合によって変動します。
最近はデジタル化が進んで、大手銀行やネット銀行では審査システムが高度化されており、スピーディーな審査が可能になっています。
住宅ローンの事前審査が長い理由とは?

事前審査が予想以上に時間がかかってしまう背景には、いくつかの要因があります。
書類の問題から申込者の属性、金融機関側の事情まで、審査期間に影響を与える要素は多岐にわたります。

編集部
ここでは主要な5つの理由について詳しく見ていきましょう。
必要書類の不備や不足があった
事前審査が長引く最も一般的な理由は、提出書類の不備や不足です。
収入証明書の年度が古い、源泉徴収票のコピーが不鮮明で数字が読み取れない、といった基本的なミスから審査が止まってしまうケースは意外と多いのです。
特に多いのが、転職したばかりで新しい会社の源泉徴収票がまだ発行されていない場合です。
この場合は給与明細書や雇用契約書で代用することもありますが、金融機関によって対応が異なるため確認が必要になり、時間がかかってしまいます。
また、副業をしている方の場合、主たる収入以外の収入証明書類の提出を求められることもあります。
申込者の信用情報に問題があった
信用情報に何らかの問題が発見された場合、詳細な調査が必要になり審査期間が長引きます。
信用情報機関には過去5年から10年間の支払い履歴が記録されており、クレジットカードの延滞や携帯電話料金の滞納なども含まれます。
軽微な延滞であれば問題ないケースもありますが、複数回の延滞や長期間の滞納があった場合は慎重な審査が行われます。
また、同姓同名の他人の情報と混同されているケースもあり、その場合は本人確認に時間を要します。
さらに、過去に債務整理を行った経験がある場合も、詳細な状況確認が必要になります。
完済から何年経過しているか、現在の収入状況はどうかなど、多角的に検討されるため時間がかかってしまいます。
金融機関の混雑状況や繁忙期
金融機関の繁忙期も審査期間に大きく影響します。
特に年度末の2〜3月や、住宅取得等資金贈与の非課税制度の期限前などは申込みが集中し、通常よりも審査に時間がかかる傾向があります。
また、金利の変動時期も要注意です。
金利が上昇する前に借り入れをしようとする人が増えるため、一時的に申込みが殺到することがあります。
このような時期は、普段なら3日で終わる審査が1週間以上かかることも珍しくありません。
金融機関の審査体制にも左右されます。
大手銀行では審査システムが充実していて比較的スピーディですが、地方銀行や信用金庫では審査担当者の人数が限られているため、申込み件数が多いと順番待ちになってしまうこともあるのです。
自営業や複数の収入源など審査内容が複雑
自営業や個人事業主の場合、会社員と比べて審査に時間がかかる傾向があります。
確定申告書を直近3年分提出する必要があり、事業の継続性や収益の安定性を詳しく検証されるためです。
決算書や事業計画書の提出を求められることもあり、書類の準備だけでも時間がかかります。
また、会社員でも副業収入がある場合、給与所得以外の所得についても詳細な確認が必要になります。
不動産所得や雑所得など、複数の収入源がある場合は審査が複雑になり、期間も長くなりがちです。
投資収入がメインの場合はさらに複雑で、株式や不動産投資の収益性や継続性について詳しく審査されます。
市場の変動に左右されやすい収入のため、リスク評価に時間を要するのも当然といえるでしょう。
担保物件や連帯保証人の確認に時間がかかる
購入予定の物件に関する審査も、期間に影響を与えます。
特に築年数が古い物件や、特殊な構造の物件の場合は、担保価値の算定に専門的な知識が必要になります。
不動産鑑定士の意見を求めたり、建築基準法への適合性を確認したりすることもあり、これらの調査には相応の時間が必要です。
連帯保証人を立てる場合も、保証人の信用情報や資産状況の確認が必要になります。
保証人が高齢の場合や、複雑な資産構成を持っている場合は、審査に時間がかかることもあります。
また、物件が共有名義の場合や、借地権物件の場合は、権利関係の確認に時間を要します。
登記簿謄本の詳細な確認や、地主との契約内容の精査などが必要になるからです。
住宅ローンの審査期間が長い場合の対処法

審査が予想より長引いている場合、ただ待っているだけでは不安が募るばかりです。
しかし、適切な対処法を知っておくことで、状況を改善できる可能性があります。

編集部
ここでは具体的な3つの対処法について解説します。
金融機関に進捗を確認するベストタイミングは?
審査期間が想定より長引いている場合、金融機関に進捗を確認することは大切ですが、タイミングが重要です。
一般的には、事前審査の場合は申込みから1週間が経過した時点で確認するのが適切でしょう。
最初の確認から3〜4日は間隔を空けて、再度連絡するのがマナーです。
確認の際は、単に「どうなっていますか?」ではなく、「物件の契約予定日があるため、おおよその回答時期を教えていただけますか?」という具体的な理由を伝えると良いでしょう。
電話よりもメールでの確認の方が、担当者も回答しやすく、記録も残るのでおすすめです。
ただし、緊急性が高い場合は電話での確認も必要になります。
他行への同時申込はできる?リスクと注意点
審査が長引いている場合、他の金融機関への同時申込みを検討する方もいるでしょう。

編集部
これは法的には問題ありませんが、いくつかの注意点があります。
- 短期間に複数の金融機関に申し込みをしない
- 複数の金融機関で審査が通った際に、選ばなかった金融機関に対してお断りの連絡を入れる
- 同時申し込みをする場合は、2〜3行程度に留めておく
まず、信用情報機関には住宅ローンの申込み履歴が6ヶ月間記録されます。
短期間に複数の金融機関に申込むと「申込みブラック」と判断される可能性があり、かえって審査に不利になることもあります。
また、複数の金融機関で審査が通った場合、最終的に選ばなかった金融機関に対してお断りの連絡をする必要があります。
これは今後の取引関係にも影響する可能性があるため、慎重に判断しましょう。
同時申込みをする場合は、2〜3行程度に留めておくのが賢明です。
あまり多くの金融機関に申込むと管理も大変になりますし、それぞれの条件を比較検討する時間も必要になります。
書類の再確認や再提出の準備をしておく
審査が長引いている間に、提出書類の再確認を行っておくことも重要です。
特に有効期限がある書類については、審査中に期限が切れてしまう可能性もあります。
住民票や印鑑証明書は発行から3ヶ月以内のものが必要な場合が多いので、期限をチェックしておきましょう。
また、収入証明書についても最新のものを求められる場合があるため、準備しておくと安心です。
追加書類の提出を求められた場合に備えて、預金通帳のコピーや保険証券のコピーなど、一般的によく求められる書類も用意しておくと良いでしょう。
住宅ローンの本審査とは?事前審査との違いや流れ

事前審査を通過したら、次は本審査に進みます。
本審査は事前審査よりもさらに詳細で厳格な審査が行われるため、その違いや流れを理解しておくことが重要です。

編集部
ここでは本審査の特徴と進め方について詳しく解説します。
事前審査と本審査の主な違い
事前審査が「借りられるかどうかの目安」を確認するものだとすれば、本審査は「実際に借りるための正式な審査」という位置づけになります。
事前審査では概算的な判断が多いのに対し、本審査では詳細かつ厳密な審査が行われます。
最も大きな違いは審査の確実性です。
事前審査通過率は高めに設定されている場合が多く、本審査でより厳しくチェックされることになります。
また、本審査では購入物件の詳細な調査も行われます。
事前審査の段階では物件が決まっていないことも多いため、本審査になって初めて担保物件の価値が正確に評価されるのです。
保証会社の審査も本審査の特徴の一つです。
多くの金融機関では保証会社の保証が必要で、銀行の審査に加えて保証会社の審査も通過する必要があります。
これにより、より多角的な視点から審査が行われることになります。
本審査の基本的な流れと必要書類
本審査は事前審査通過後、物件の売買契約を結んだ段階で申込みを行います。
必要書類は事前審査よりも詳細で、正式な公的書類の提出が求められます。
- 収入関係
・源泉徴収票の原本
・住民税決定通知書
・給与明細書(※場合による。直近数ヶ月分)
【自営業の方】
・確定申告書の控え
・決算書
・青色申告決算書 - 本人確認書類
・運転免許証
・健康保険証のコピー
・住民票や印鑑証明書などの公的書類 - 物件関係
・売買契約書
・重要事項説明書
・建築確認済証
・検査済証
・登記簿謄本など
収入関係の書類では、源泉徴収票の原本や住民税決定通知書、場合によっては給与明細書の直近数ヶ月分も必要になります。
自営業の方は確定申告書の控えや決算書、青色申告決算書などの提出が必要です。
本人確認書類として運転免許証や健康保険証のコピー、住民票や印鑑証明書などの公的書類も必要になります。
これらの書類には有効期限があるため、取得時期に注意が必要です。
物件関係の書類も重要で、売買契約書、重要事項説明書、建築確認済証、検査済証、登記簿謄本などが必要になります。
中古物件の場合はさらに詳細な物件調査が行われることもあります。
本審査にかかる期間と進捗確認のタイミング
本審査の期間は一般的に1〜3週間程度とされていますが、申込者の属性や物件の状況によってはそれ以上かかることもあります。
会社員の場合は比較的早く、自営業の場合は時間がかかる傾向があります。
審査期間中は、事前審査の時と同様に担当者とのコミュニケーションが大切です。本審査の場合は融資実行日が決まっていることが多いため、スケジュールを明確に伝えて進捗を確認しましょう。
本審査では追加書類の提出を求められることも多いため、連絡がつきやすい状態にしておくことが重要です。平日の日中に連絡が来ることが多いので、仕事中でも対応できるよう準備しておきましょう。
審査が長引いても不安になる必要はない!その理由とは?

審査期間が長くなると「もしかして落ちるのでは?」と不安になるのは自然なことです。

編集部
しかし、審査が長引く理由は必ずしもネガティブなものばかりではありません。
むしろ丁寧な審査を行っている証拠ともいえるのです。
銀行によって審査の厳しさは異なる
審査期間が長いからといって、必ずしも審査に落ちるわけではありません。
金融機関によって審査基準や審査プロセスが異なるため、慎重な審査を行う銀行ほど時間がかかる傾向があります。
特に地方銀行や信用金庫などは、地域に根ざした営業を行っているため、申込者の状況を詳しく調査する傾向があります。
また、金利が低い金融機関ほど審査が厳しく、時間もかかる傾向があります。
低金利で融資するということは、その分リスクを慎重に見極める必要があるからです。
審査に時間をかけることで、より安全な融資を実現しているといえるでしょう。
大手銀行でもプライムレート適用の場合は特に慎重な審査が行われ、通常より時間がかかることがあります。
これは優遇金利を適用するための厳格な審査プロセスの一環なので、むしろ良い条件での借入れが期待できるサインかもしれません。
住宅ローン審査をスムーズに進めるためのポイント

審査期間を短縮し、スムーズに進めるためには事前の準備が重要です。

編集部
ここでは審査を円滑に進めるための具体的なポイントを3つご紹介します。
これらを実践することで、無用な遅延を避けることができるでしょう。
正確に提出書類を揃える
審査をスムーズに進めるための最も基本的なポイントは、正確で完璧な書類の準備です。
書類不備による審査の遅延は最も避けやすいトラブルの一つです。
必要書類のチェックリストを作成し、一つずつ確認しながら準備しましょう。
特に重要なのは数字の部分です。
年収や借入希望額、勤続年数などは正確に記入し、提出書類との整合性を保つことが大切です。
少しでも矛盾があると、詳細な確認が必要になり時間がかかってしまいます。
また、書類の準備だけでなく、申込書の記入も丁寧に行いましょう。
字が読みにくいと確認に時間がかかりますし、記入漏れがあると再提出が必要になることもあります。
事前に信用情報を確認する
住宅ローン申込み前に、自分の信用情報を確認しておくことをおすすめします。
信用情報機関では個人の信用情報開示サービスを提供しており、インターネットや郵送で申込むことができます。
過去の延滞履歴や現在の借入状況を事前に把握しておけば、審査でどのような点が問題になりそうかを予想できます。
軽微な延滞がある場合は、その理由を説明できるよう準備しておくと良いでしょう。
また、携帯電話の分割払いやクレジットカードのリボ払いなど、忘れがちな借入れがないかも確認しておきましょう。
これらの情報は信用情報に記録されており、住宅ローン審査にも影響します。
信用情報に間違いがある場合は、事前に訂正手続きを行っておくことも大切です。
ローン担当者や不動産会社に相談してみる
住宅ローンの審査で不安なことがあれば、遠慮なく担当者に相談しましょう。
金融機関のローン担当者は多くの審査事例を扱っているため、的確なアドバイスをもらえることが多いです。
不動産会社の営業担当者も住宅ローンについて詳しい知識を持っていることが多く、どの金融機関がどのような審査基準を持っているかなどの情報を教えてもらえることもあります。
特に初回の住宅ローン申込みの場合は、わからないことも多いはずです。
些細なことでも相談することで、スムーズな審査につながることがあります。
また、審査に不安がある場合は、複数の金融機関の情報を収集することも大切です。
住宅ローン審査についてのQ&A

住宅ローン審査について、多くの方が抱く疑問や不安にお答えします。

編集部
実際の審査でよくある質問を中心に、具体的な回答をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
Q
住宅ローンの事前審査に1週間以上かかるのは普通ですか?
A
事前審査に1週間以上かかることは、決して珍しいことではありません。
申込者の状況や金融機関の繁忙状況によって期間は変動します。
特に自営業の方や、複数の収入源がある方、信用情報に軽微な問題がある方などは、より詳細な審査が必要になるため時間がかかる傾向があります。
2週間程度までであれば一般的な範囲内と考えて良いでしょう。
Q
事前審査で落ちた場合、すぐに本審査を受けられますか?
A
事前審査で落ちた場合、基本的にはその金融機関での本審査は受けられません。
事前審査は本審査の前段階として位置づけられているためです。
ただし、他の金融機関への申込みは可能です。
事前審査で落ちた理由を分析し、改善できる点があれば対策を講じてから別の金融機関に申込むことをおすすめします。
Q
自営業だと審査期間は長くなりますか?
A
自営業の方は会社員と比べて審査期間が長くなる傾向があります。
これは確定申告書や決算書など、より多くの書類の精査が必要になるためです。
また、事業の継続性や収益の安定性についても詳しく審査されるため、通常より1〜2週間程度長くかかることもあります。
ただし、これは審査が厳しいからではなく、より丁寧な審査を行っているためですので、過度に心配する必要はありません。
まとめ

住宅ローンの事前審査期間が長くなる理由は様々ですが、必ずしも審査に落ちるサインではありません。
書類の不備、信用情報の確認、金融機関の混雑状況、申込者の属性の複雑さなどが主な要因として挙げられます。
審査が長引いた場合は、適切なタイミングで金融機関に進捗を確認し、必要に応じて他行への申込みも検討しましょう。
ただし、同時申込みは計画的に行うことが大切です。
最も重要なのは、正確な書類の準備と事前の信用情報確認です。
これらの準備を怠らず、担当者との良好なコミュニケーションを保つことで、スムーズな審査を実現できるでしょう。

編集部
住宅購入は人生の大きな決断です。
審査期間が少し長くなったとしても、慌てずに着実に進めていくことが成功への近道といえるでしょう。
住宅ローンのお悩みありませんか??

他社で住宅ローン審査が通らなかったんだけど、どうにかならないかな?
他の金融機関の借入が残っているんだけど…住宅ローン審査は通るかな?


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